歯をもっと白くしたい!ホワイトニングに重曹って効果あるの?

歯の印象は、お顔の印象に影響します。笑った時に白く美しい歯が見えると、笑顔の印象がとても良いものになります。

最近、SNSなどで重曹を使ったホワイトニング方法が話題になっています。

重曹は、掃除や料理などで使う身近な材料ですが、これで歯が白くなればとても手軽な方法だと言えるでしょう。

重曹ホワイトニングは、本当に歯が白くなるのでしょうか?

今回は、重曹ホワイトニングとは何か、また効果や安全性について詳しく解説します。

重曹にホワイトニング効果はない

結論から言うと、重曹に歯自体の色を白くする効果はありません

歯科医院で行われているホワイトニングは、「過酸化水素」が含まれた薬剤により、歯の内部の着色を漂白するものです。歯自体の色を白くする事ができます。

一方、重曹ホワイトニングは、歯の表面に付着している汚れを分解し、研磨作用によって汚れを落とすものです。

歯自体の色を白くするのではなく、歯を本来の白さに戻すのです。

ですから厳密には、重曹ホワイトニングは「ホワイトニング」ではなく「クリーニング」という事になります。

重曹ホワイトニングのやり方

気になっている歯の黄ばみの原因が、歯の表面に付着した汚れの場合には、重曹ホワイトニングでも歯の白さを実感する事ができるでしょう。

重曹をお口のケアに使う方法は「重曹歯磨き」「重曹うがい」の2種類があります。それぞれについて解説します。

重曹歯磨きの方法

歯ブラシに直接重曹を付けるか、歯磨き粉のようにペースト状にしたものを付けて、歯を磨きます。

通常と同じように歯磨きをする事で、歯の表面に付着した汚れを落とす事ができます。

重曹歯磨き粉の作り方

食用の重曹とハッカ油やグリセリンを混ぜてペースト状にします。

重曹・ハッカ油・グリセリンは、薬局等で手に入ります。

重曹は、「薬用」と「食用」がありますが、「薬用」は粒子が粗く、歯を傷つける可能性があるので、「食用」の重曹にしましょう。

重曹歯磨きの頻度

毎日行うのは厳禁です。最低でも3日に1度程度にしましょう。

重曹は、歯の表面の汚れを除去できる一方、歯の表面を傷つけてしまう可能性があります。

歯が傷つきやすい人や、歯磨きの力が強い人は、3日に1度でも多すぎる場合もありますので、注意しましょう。

重曹とレモンを使う方法

おすすめできない方法です。重曹にレモン汁を加えて使う方法がSNS等で効果が高いと話題になっていますが絶対に止めましょう。

レモンは、歯を強い酸性にさらし、表面のエナメル質を溶かす作用があります。

その上で重曹を使うことにより、歯の表面を傷つけてしまう可能性がより高くなります。

この方法では、歯の表面が削られて、中の象牙質が透けるようになり、歯が余計に黄色っぽく見えるようになってしまいます。

また、知覚過敏を起こす危険もあります。

重曹うがい

ティースプーン1杯程度の重曹を、500ml程度の水に溶かして、うがいに使用します。

ペットボトルに水と重曹を入れて、振って溶かすと作りやすいです。

歯磨きや飲食の後に、この重曹水でブクブクうがいをします。

歯の着色汚れを落とす効果は薄いですが、汚れの付着による黄ばみを予防することができます。

1日1回程度で十分です。何度もうがいをすると、粘膜を痛めてしまう事があります。

重曹ホワイトニングの危険性

重曹ホワイトニングは、歯の汚れを落とし、歯を本来の白さに戻す効果がある一方、危険性もあります。

デメリットをよく理解した上で、自己責任で行わなくてはなりません。

研磨作用で歯を傷つける恐れがある

重曹には、強い研磨作用があります。繰り返し使用すると、歯の表面の汚れだけでなく、歯質を削って傷つけてしまいます。

知覚過敏等の痛みが生じたり、エナメル質の下の象牙質が透けて歯が黄色く見えてしまう事があります。

先に「重曹歯磨きの方法」で解説した通り、毎日行ったり、重曹とレモンを合わせて使うのはやめましょう。

粘膜を刺激する

重曹はアルカリ性のため、粘膜の刺激になります。

使用頻度が高い場合や、濃度が濃すぎる場合、お口の中の粘膜を刺激して、炎症を起こしてしまう事があります。

歯石沈着を促進する

重曹を使うと、お口の中の環境が、本来の中性に近い状態からアルカリ性に傾きます。

アルカリ性に傾くと、歯石が沈着しやすくなり、歯周病菌が繁殖しやすくなるので注意が必要です。

塩分の過剰摂取

重曹は、塩と同じナトリウム化合物で構成されています。

重曹歯磨きや重曹うがいで、誤って重曹を飲み込んでしまうと、塩分の過剰摂取につながります。

腎臓の病気などで、塩分の摂取を制限されている方は、とくに注意が必要です。

重曹歯磨きの虫歯予防効果

重曹には、歯の表面の汚れを落とす効果だけでなく、虫歯予防効果があります。

虫歯の原因は、虫歯菌が産生する「酸」にありますが、重曹はアルカリ性の性質を持つため、酸性になったお口の中を中和する働きがあります。

また、歯の再石灰化を促して、虫歯になりにくい歯質を作ります。

あくまで副次的な効果になりますので、虫歯予防のためには、毎日の歯磨き・定期検診・フッ素の利用に重点をおく方が良いでしょう。

まとめ

重曹には、歯の汚れを落とし、“歯を本来の白さに戻す”という意味でのホワイトニング効果があります。

歯自体の色を白くする事はできませんので、希望する場合には歯科医院のホワイトニングが必要です。

歯のケアに重曹を利用する場合には、歯を傷付けるなどの危険性がある事を理解した上で、自己責任で行う事になりますので注意しましょう。

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