奥歯の噛み合わせが悪いので、なんとか改善したいということや、奥歯の噛み合わせが綺麗になれば、全体がより綺麗な歯並びなるといった希望を持つ方は少なくないかと思います。とくに、大人になってからこのような希望を持つ方が多いです。また、大人になると「親知らず」が生えてきます。この親知らずを奥歯の矯正に利用する場合や、逆に歯並びを守るために抜いてしまうこともあります。今回は奥歯の矯正と親知らずの関係について説明します。

奥歯の矯正

奥歯の矯正で代表的なものでは、「部分的な矯正」があります。例えば、奥から3番目の歯である第一小臼歯が生まれつきない場合で、大人になってもそこに子供の歯が残っていて、やむを得ずその子供の歯を抜歯した場合や、虫歯や歯周病の進行で止む得ず抜歯した場合では、そこに生じたスペースを大臼歯や親知らずを使って移動させるような矯正方法です。同様にインプラントをするためのスペースがない場合でも、奥歯を部分的な矯正を使って移動させることがあります。他には、倒れた歯を起こしたり、歯を回転させたり、歯茎の中にある歯を引っ張るような部分的な矯正があります。

奥歯の矯正(部分矯正)の種類

奥歯の矯正は主に部分的な矯正が主体になります。その部分的な矯正方法として、歯にブラケットという装置を付けてワイヤーなどを使って矯正する方法と、インプラントを使った矯正があります。

ワイヤー矯正

奥歯にブラケットやリングを装着させて、ワイヤーの力を応用して斜めになった歯を起こしたり、歯茎にめり込んだ歯を引っ張ったりします。場合によってはワイヤーだけではなく、ゴムを使ってゴムの反発力を応用する場合もあります。

インプラントを使った矯正

インプラントは骨と結合するという性質があります。その性質を利用して歯をインプラント側に移動させるという治療方法です。通常抜歯が必要であった矯正治療がインプラントを用いることにより抜歯が必要で無くなったり、治療がシンプルにすることが出来ます。また治療期間が短縮できるなどのメリットがあります。

親知らずについて

親知らずは、18~25歳ごろに生えてくる永久歯です。ほとんどの場合で、生えてくるスペースが無い為、斜めや真横に生えてきたり、もしくは、歯茎より上に生えてこない場合もあります。そのため、清掃性が悪く虫歯になったり、歯茎が腫れて痛みが出てしまうことが多く、抜歯する場合が多くあります。

親知らずを使った場合

第二大臼歯と呼ばれる一番奥の歯は磨きづらくなるため、虫歯や歯茎の炎症が起こりやすく抜歯となることも少なくありません。抜歯となった場合、インプラントやブリッジ、入れ歯で再び噛めるようにすることもあります。しかし、抜いた歯の奥に親しらずがある場合、部分的な矯正治療を行い、親知らずを抜歯した歯の代わりに噛めるようにします。

親知らずを抜いた場合

親知らずが生えてくると、歯並びに乱れが生じてしまう場合もあります。その場合、矯正治療をする予定がある方の場合、治療に先立って親知らずを抜いてしまうこともあります。また、矯正治療後に親知らずのせいで歯並びに乱れがでた場合、親知らずを抜歯して、再び再度矯正する場合もあります。

部分矯正のメリット・デメリット

メリット

・治療期間が短い

・治療費が安い

・抜歯しないで済む場合がある。

・昔していた矯正治療の後戻りの治療に適している。

デメリット

・噛み合わせの治療に向いていない。

・どんな歯並びにも使えるわけではない。

費用(税抜き・治療費のみ)

全体的な矯正に比べると比較的安く済みます。

ワイヤーなどを使った部分矯正:¥100,000程度(1歯)

インプラントを使った部分矯正:¥100,000程度+インプラント1本¥30,000~¥50,000(1本)

期間

期間も費用同様、全体的に矯正する場合に比べると短くなります。

ワイヤーなどを使った部分矯正

倒れた歯を起こす場合(アップライト):1~3か月

歯茎に埋まった歯を引っ張る場合(エクストルージョン):およそ1か月

インプラントを使った部分矯正:1~3か月

他の部分的な矯正についても、1~3か月程度で治療が合わる場合が多いです。

矯正治療後について

部分的な矯正の治療後は、最終的な治療をする必要がある場合が多いです。例えば倒れている歯を起こすような治療をした場合、その空いたスペースに処置をする必要があります。その場合、インプラントやブリッジで治療する場合が多いです。歯茎から歯を引っ張ってくる治療についても、土台を立てて最終的な被せ物を歯に被せます。

保定

矯正治療後、後戻りしないようにするために寝ている時に、硬いプラスチックのマウスピースや入れ歯のような装置などを使います。このような治療前の状態に戻らないようにするようなことを「保定」といい、その装置を「保定装置」といいます。

メンテナンス

治療後、定期的に治療後の経過を見てもらうことが非常に大切になります。また、メンテナンスを行い歯周病、虫歯の予防を行うようにします。

まとめ

奥歯の部分矯正は、お手軽に出来るものですが、噛み合わせも含めて治療する必要がある場合が多いです。インプラントやブリッジをするなどの最終的な治療も含めて治療していくことが大切になります。そして、治療が終わったから全てが終了したと思わないで、治療後の定期的なメンテナンスをしっかりするようにしましょう。

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