どこが違うの?ホワイトニングとクリーニングの違いを徹底解説!  

歯を白く美しくする治療には、「ホワイトニング」と「クリーニング」があります。

どちらも似ている言葉ですが、ホワイトニングとクリーニングは全く違う治療法です。

違いを理解していない方も多いのでは無いでしょうか?

違いを理解して、自分に合った方法で施術を行う事で、歯を白く美しくする事ができます。

今回は、ホワイトニングとクリーニングの違いについて詳しく解説した後、混同しがちであるホワイトニング歯磨き粉セルフホワイトニングについて解説します。

ホワイトニングとクリーニングは何が違うの?

ホワイトニングとクリーニングは、混同してしまいがちですが、根本的に異なる治療法です。

ホワイトニングは歯質自体を白く漂白するものであるのに対して、クリーニングは歯の表面の汚れを落とすものです。

歯のホワイトニングとは

歯のホワイトニングは、過酸化水素が主成分のホワイトニング剤を歯に作用させて、歯の中にある色素を分解し、歯自体を白くする治療法です。

一昔前は、「ブリーチング」と言われていましたが、1990年代から「ホワイトニング」と言われるようになりました。

過酸化水素は、食品添加物としても使用されている成分で、適切に管理をすれば、安全に使用することができます。

過酸化水素を歯に塗布したからと言って、歯を傷める事はありません。

 ホワイトニングの種類と方法

ホワイトニングには、歯科医院で施術を受けて歯を白くする「オフィスホワイトニング」と、自宅でマウスピースを装着して歯を白くする「ホームホワイトニング」があります。

 オフィスホワイトニング

歯科医院で過酸化水素を主成分としたホワイトニング剤を塗布し、特殊な光を照射して薬剤の作用を促進させて、歯を漂白します。

即効性があるのが特徴で、個人差がありますが、1回の施術で数段回、歯の色を白く明るくすることができます。

一方で、デメリットもあります。

ホワイトニングで得た歯の白さは永遠ではありません。時間の経過と共に、歯の色戻りが起こります。

白さを維持するためには、タッチアップと言って、完全に色戻りする前に再び施術が必要です。

 オフィスホワイトニングシステムの違い

オフィスホワイトニングには、薬剤や照射用ライトが異なる様々なホワイトニングシステムがあります。

価格には幅があり、1回の施術につき1万円〜5万円が相場です。

効果のあらわれ方にも差があるため、一見安いと感じても、効果があらわれるまでに数回の施術が必要なホワイトニングシステムもあります。

歯科医院によって、使用しているホワイトニングシステムが異なるので、事前に確認しておくのが良いでしょう。

 ホームホワイトニング

歯科医院で自分専用のマウスピースを作製した後、自宅でホワイトニング剤(ホワイトニングジェル)を注入したマウスピースを装着して、歯を白くする方法です。

ホワイトニングジェルは、「過酸化尿素」が配合されています。

「過酸化尿素」は、分解されて「過酸化水素」に変化するので、基本的にはオフィスホワイトニングと同じ成分で、同じように歯に作用します。

オフィスホワイトニングと比較して、薬剤の濃度が低く反応に時間がかかるので、効果があらわれるまでに時間がかかります

一方で、色戻りが起きるまでの時間が長く、白さを維持しやすいというメリットがあります。

 ホームホワイトニングの特徴を生かした使用方法

ホームホワイトニングは、効果があらわれるのに時間がかかりますが、色戻りしにくく、白さを維持しやすいという特徴があります。

すぐに白くしたい場合には、向いていない方法ですが、長く白さを維持したい場合には、効果的なホワイトニング方法です。

オフィスホワイトニングを行なった後、ホームホワイトニングを行うと、「即効性」と「持続性」両方のメリットを兼ね備えることができます。

 歯のクリーニングとは

歯のクリーニングとは、歯の表面に付着した歯石や歯垢、着色(ステイン)を除去する治療です。

歯科医師や歯科衛生士が、専用の器具を使って除去していきます。

歯の表面の汚れが取れ、歯を本来の白さに戻すことができるだけでなく、虫歯や歯周病の予防にもなります。

クリーニングによって得られる効果は次の3つです。

  • 歯の表面の汚れを除去できる
  • 虫歯や歯周病の予防になる
  • 歯周病の改善が期待できる

 歯の着色汚れを除去できる

歯の表面に付着している着色汚れを取り除き、歯を本来の白さに戻します。

歯質自体の色を漂白することはできないので、白くしたい場合には、「歯のホワイトニング」を行うのがおすすめです。

 虫歯や歯周病の予防になる

毎日丁寧に歯磨きをしているつもりでも、自分だけの力で、全ての汚れを除去するのは不可能です。

どんなに丁寧に歯磨きをしている人でも、全体の汚れの6割〜7割程度しか除去できていないと言われています。

歯のクリーニングは、普段の歯磨きでは除去しきれない汚れや、歯石を除去することができるので、虫歯や歯周病の予防にもなります。

 歯周病の改善が期待できる

歯周病の改善には、歯垢や歯石の除去が必要不可欠です。

歯垢(プラーク)中の歯周病菌は、歯周病の直接の原因になります。

歯石は、歯周病の直接の原因では無いですが、付着したままになると、周囲の歯周病菌が繁殖します。

自分では歯石を除去することは出来ないので、定期的に歯科医院で除去します。

歯周病を改善するためには、継続的にクリーニングを受ける必要があります。

 「ホワイトニング歯磨き粉」「セルフホワイトニング」は本当に白くなるの?

ホワイトニングとクリーニングを混同しがちな製品・施術には、ホワイトニング歯磨き粉とセルフホワイトニング」があげられます。

これらは、厳密にはホワイトニングではなくクリーニングです

歯質自体を白くする事はできません。

クリーニングを行うと、歯の汚れを落として“歯を本来の白さに戻す”ことができるため、クリーニングを目的とした施術や製品に対して「ホワイトニング」と表記される事があるのです。

このように「ホワイトニング」と表記されている施術や製品を選択する際には、説明文をしっかり読むなど、注意しなくてはなりません。

 ホワイトニング歯磨き粉

現在、「ホワイトニング歯磨き粉」として販売されているもののほとんどは、歯の表面の汚れを落とし、歯を本来の白さに戻すものです。つまり、歯のクリーニングと同じです。

歯の表面の汚れを落とすために「研磨剤」が配合されています。

研磨剤の中には、粒子が粗く、歯面を傷つける恐れがあるものもありますので、安易に使用しないようにしましょう。

適切なものを正しく利用すれば、クリーニング効果があり、ホワイトニング後のアフターケアとしてもおすすめです。

歯科医院で取り扱っている製品もありますので、歯科医師・歯科衛生士と相談の上、使用するのが良いでしょう。

 輸入製品に注意

海外から輸入された製品では、実際にホワイトニング効果のある薬剤が含まれている場合があります。

歯質自体を白くできる可能性がありますが、痛みなどのトラブルが起きても自己責任となりますので、注意が必要です。

 セルフホワイトニング

近年、安価でホワイトニングができることから、「セルフホワイトニング」という方法が、急速に広まっていますが、これもホワイトニングではなくクリーニングです。

「セルフホワイトニング」は、サロンやエステのような所に出向き、自分自身で歯に薬剤を塗布して行う方法です。

日本では、お口の中の施術を行うことができるのは、医師・歯科医師・歯科衛生士だと法律で定められています。

サロンやエステのスタッフは、お客さんの口の中を触ってはいけないのです。

セルフホワイトニングは、その抜け道とも言える方法で、自分自身で口の中を触ってもらうことで、サロンやエステでの施術を可能にしているのです。

医療機関ではありませんので、歯科医院で使用しているようなホワイトニング効果のある薬剤を取り扱うことはできません。

クリーニング効果のある薬剤を使っています。

 まとめ

「ホワイトニング」と「クリーニング」は、混同されがちですが、根本的に異なる治療方法です。

また、「ホワイトニング歯磨き粉」「セルフホワイトニング」は、ホワイトニングと表記されていますが、歯を本来の白さに戻すものなので、厳密には「クリーニング」ですので、注意しましょう。

最後に「ホワイトニング」と「クリーニング」の違いをまとめます。

【 ホワイトニング】

薬剤の主成分は「過酸化水素」で、歯質自体を漂白するものです。

歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」と自宅で行う「ホームホワイトニング」の2種類があります。

【 クリーニング】

歯の表面に付着した歯石や歯垢、着色(ステイン)を除去する治療歯の表面の汚れを落とすものです。

歯を本来の白さに戻すことができるだけでなく、虫歯や歯周病の予防にもなります。

 

両者の違いをしっかりと理解し、美しい歯を目指しましょう。

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