
歯を磨くのは「朝・夜」が最も多いと思います。
お昼を食べた後は歯を磨かない方、実は結構多いのです。
それに、朝歯を磨くときも寝起きか食後かで別れてくるように、歯を磨くタイミングは人それぞれあり、どのタイミングが効果的か知っている人は少ないです。
「歯を磨くときのタイミングなんていつでもいいじゃん!」なんて思っている方も、歯を磨く意義を再確認し有効な時間を知ることでお口の健康に繋がります。
今回は、歯磨きの基礎知識や正しい時間について紹介していきたいと思います。
Contents
歯を磨く大切な理由
「歯磨き=汚れを落とす」
皆さんご存知の通り、当たり前な理由だと思います。
ですが、汚れを落とすことは大前提ですがこれ以外にも大切な役割が歯磨きにはあります。
ストレス軽減と虫歯予防
ストレスや疲れ、不規則な生活から「口内炎」ができやすくなるのはご存知でしょうか。
このようにお口の中はストレスに弱く、お仕事や人間関係にストレスを抱えている方は安定した気持ちの方より「虫歯」のリスクも高いと言われています。
お口の中を爽やかな歯磨き粉を使い磨くことでちょっとしたリラックスになります。
だからといって、ストレスを歯磨きにぶつけると歯を傷つけかねないですから、無心になって磨くと良いかもしれませんね!
糖尿病予防
最近では歯周病が全身疾患に繋がるということが徐々に明らかになってきました。
歯を磨がかずに生活して必ず病気になるわけではないですが、少なくとも虫歯は免れません。
歯を磨かないとお口の中の細菌が増殖し、血糖コントロールを乱してしまいます。
糖尿病は生活習慣病なので、知らないうちに糖尿病予備軍になっている可能性があるので症状を悪化させないためにも歯磨きや日頃のケアが大切になってきます。
心臓病予防
お口の細菌が多くなると、動脈プラークの蓄積に関わってきます。
動脈プラークとは動脈硬化で血管の壁に異常な組織がつくられる症状のことを指します。
動脈プラークが蓄積されると、恐ろしいことに心臓発作のリスクを高めるので歯磨きをしっかり行い回避しなくてはいけません。
このように歯磨きで防げることは多々あり、全身疾患への影響も抑えることができるので歯を磨くことには重要な役割があるのです。
正しい歯磨き方法
歯を磨く方法は、歯ブラシだけではありません。
歯ブラシ+デンタルフロス(糸ようじ)でケアすることが正しい「歯磨き」と言えます。
歯ブラシで磨いても、ブラシが届かず汚れが残りやすい部位があるのでそこをデンタルフロスで取り除くことでお口の中がキレイになった状態です。
汚れが残りやすい部位
汚れが届きにくい部位は以下3つがあります。
- 歯と歯ぐきの境目
- 歯と歯の間
- 被せ物と自分の歯の境目
歯と歯の間はブラシの毛先が入らないので、フロスを使って念入りに掃除します。
歯と歯ぐきの境目や、被せ物と自分の歯の境目は鏡を見ながら磨いていないと磨き残しが蓄積される部位です。
理想は、1日3回歯ブラシを終わった後フロスを使ってもらいたいのですが、時間が取れない方は就寝前だけでもしっかりフロスを使って磨きましょう。
正しいブラシの動かし方
歯ブラシの動かし方にもポイントがあるので、以下順を追って解説していきます。
①歯ブラシは鉛筆を持つように持ち、力を入れずに微振動で細かく動かす
歯ブラシの持ち手に人差し指から小指までかけて、親指で支えながら持つ方がいるのですが力が入りすぎる持ち方なのでやめましょう。
力を入れて磨いたり、硬めの歯ブラシを使うと毛先がすぐに広がってしまいブラシが当たりにくくなります。鉛筆のように持ち、力をいれないのがポイントです。
力を入れすぎてしまうと歯ぐきを傷つける原因にもなるので注意しましょう。
②歯と歯ぐきの境目は歯ブラシを当てる角度を変える
普通に歯面に当てていると、磨けない部位なので歯ブラシを斜め45度に当て毛先を歯ぐきに入れ込むように細かく動かすと汚れが取れます。
歯磨きの際は、それぞれの歯の面に合うように歯ブラシを当てる角度や力加減を考えてあげることで歯磨きの効率や効果は変わります。
また定期的に歯科医院にてクリーニングに行くことで、よりお口の中を健康に保つことができます。
歯科医院では磨けている部分と磨けていない部分を明確にするために、歯の表面に赤く染まる染色液を塗布します。
すると汚れが残っている部分だけ赤く染まり目で確認できるようになるのです。
この染色液はドラッグストアでも気軽に購入できるので、家庭に1本あってもお子様も使えるので便利だと思いますよ!
磨く時間
上記のような歯磨きの工程をしっかり行えば長く磨く必要はありませんが、15分くらいかけて歯磨きをするとお口の中はキレイに保てるかと思います。
「長時間磨いていても虫歯になった」と言う方は、磨けていない部分がいつも同じ場合があります。
長く磨くことが正しいというわけでなく、短い時間でも歯磨きの内容で虫歯になることを抑えてくれます。
また、あまり長時間磨きすぎると歯の表面が傷つく原因となりますので注意が必要です。
Ciプラークチェッカー
キシリトールが含まれていて、ほんのりイチゴの味がする染色液です。
綿棒などに含ませて歯にポンポンとつけていくことで、自分でもキレイに塗布することができます。
歯ぐきや唇につくと数日は色が落ちないことがあるので、塗布するときはリップクリームやワセリンなどで唇などを保護した状態で染色液の量には注意して使ってください。
クリアデント歯垢染色錠
染色液と違い、錠剤で染色します。
ラムネのように噛み砕きながら口の中を転がしていくので、まんべんなくお口の中で広がるので液体を塗布するのが苦手な方は染色錠だと簡単に染め出しすることができます。
歯磨きのタイミングは食後30分以内!
歯磨きは食後なるべく早く行うことがオススメです。
歯の表面は「エナメル質」という組織で覆われています。このエナメル質は、酸性が強い飲食物(糖分・果物・酸味の飲み物・酢等)から口の中が酸性に傾くと、一時的にもろくなります。
唾液に含まれるミネラルにより30分ほどで再石灰化されるのですが、歯の表面に酸性を残しておくことがよくありません。
また、食後の食べカスを長時間残しておくと徐々に強固な汚れとなり、歯磨きでは落としにくい状態になる可能性があります。
なので歯磨きの回数は基本的に毎食後30分以内に行うことが理想です。
この歯磨きのタイミングについては一部例外もあります。
それは酸蝕症(さんしょくしょう)という症状にかかっている方です。
酸蝕症とは、上記のように酸性の飲食物が原因でエナメル質が脱灰状態になると共に、リン酸カルシウムの結晶が溶け出してしまう状態の症状です。
酸蝕症の方は食後にすぐ歯磨きをすると歯がすり減ってしまうことがあるので、歯科医院で相談を受ける必要があります。
以前酸蝕症は子供がなりやすい症状と言われていましたが、現在は大人でも起きる症状なので心配な方は一度歯科医院で検査してもらってもいいかもしれません。
まとめ
今回は歯磨きと歯を磨くタイミングについて紹介していきました。
お口の中を健康に保つことで、身体も健康になり全身疾患へのリスクを軽減してくれます。
毎食後30分以内に歯を磨くことで虫歯のリスクも軽減しますので、歯磨きは大切なことなのです。
是非これから歯を磨くときは意識してみるといいかもしれません。