
歯を白くする事ができることで人気のホワイトニング。
施術を希望する人の中には、「ホワイトニングって安全なの?」「本当に白くなるの?」と不安を感じる人もいるでしょう。
今回は、施術前に知っておくと安心のホワイトニングのデメリットについて詳しく解説します。
ホワイトニングを検討している人はぜひご一読ください。
Contents
ホワイトニングの種類
最初に、ホワイトニングの基本知識として「ホワイトニングの種類」について簡単に解説したいと思います。
ホワイトニングは主に2種類の方法があります。
歯科医院で薬剤を塗布し、特殊な光を照射して歯を白くする方法を「オフィスホワイトニング」、自宅で薬剤を入れたマウスピースを装着して歯を白くする方法を「ホームホワイトニング 」と言います。
オフィスホワイトニングの特徴
オフィスホワイトニングは、ホワイトニング薬剤の濃度が高く、速効性があるのが特徴です。
1回の施術である程度歯が白くなります。オフィスホワイトニングは、様々なメーカーのホワイトニングシステムがあります。
歯科医院によって、採用しているシステムが異なり、1回の効果に差があります。
1回の効果が弱いが低価格のもの、逆に1回の効果が高いが高価格のものなどがあるので、事前の確認が必須です。
ホームホワイトニングの特徴
ホームホワイトニングは、自宅でも取り扱う事ができる低濃度の薬剤を使用しており、効果が現れるまでに時間がかかるのが特徴です。
目安として、毎日2週間ほどマウスピースの装着を続けると、歯の白さを感じるようになります。
薬剤を追加購入することで持続的にホワイトニングを行う事ができます。
ホワイトニングのデメリット
歯を美しく白くする事ができるホワイトニングですが、以下のデメリットも存在します。
- 効果の現れ方に個人差がある
- 時間の経過とともに色戻りが起こる
- 施術直後の食事制限がある
- 白くならない歯がある
- ホワイトニング を受けられない人もいる
デメリットを理解した上で、ご自分に合った方法でホワイトニングをする事が大切です。
効果の現れ方には個人差がある
同じホワイトニングを行なっても、効果の現れ方には個人差があります。
人それぞれ、肌の質が違うように、歯の質も異なるのです。
生まれつきの歯の質(テトラサイクリン歯・エナメル質形成不全など)によっては、ほとんど白くならない場合があります。
時間の経過と共に色戻りが起こる
ホワイトニングで得た歯の白さは、残念ながら永遠ではありません。
時間の経過と共に徐々に元の歯の色に近づいてきてしまいます。
ホワイトニング効果を持続させるためには、メンテナンスとして定期的にホワイトニングを行う必要があります。
メンテナンスとしてのホワイトニングとは
ホワイトニングで得た歯の白さを維持するためには、メンテナンスとして定期的にホワイトニングを行う事をおすすめします。
■オフィスホワイトニングを定期的に行う場合
半年に1回程度、歯の色が完全に戻ってしまう前に、再び施術を受ける方法です。
1回の施術で十分メンテナンス効果が期待できます。
■ホームホワイトニングを定期的に行う場合
歯の色戻りが気になってきたら、ホームホワイトニングを数日間行います。
ほとんどの歯科医院で、ホワイトニング薬剤(ジェル)を追加購入する事が可能です。
一度マウスピースを作ってしまえば、後はジェルを追加で購入するだけで良いので、長期に渡り白い歯を維持する場合、費用対効果が高くなります。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの色戻りの違い
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを比較すると、オフィスホワイトニングの方が、色戻りまでの期間が短くなります。
ホームホワイトニングは、効果の現れ方はゆっくりですが、じっくり白くしていくため、色戻りまでの期間が長くなります。
施術直後の食事制限がある
ホワイトニングの施術直後は、歯の表面を保護する薄い膜「ペリクル」が一時的に剥れた状態になります。
12時間〜24時間でペリクルは再生しますが、それまでは歯に着色が付きやすい状態になります。
極力、着色しやすい飲食物を摂らないようにしましょう。
ホームホワイトニングの場合は、毎日行うものなので、着色しやすい飲食物を毎日避ける事は難しいので、そこまでする必要はありません。
ただし、飲食した後は、丁寧に歯磨きをするようにしましょう。
着色しやすい飲食物には次のものが挙げられます。
[着色しやすい飲食物]
- 醤油、ソース、ケチャップなどの調味料
- 赤ワインやチョコレートなどポリフェノールを含むもの
- コーヒー、紅茶、緑茶、烏龍茶などの飲料
- カレー、トマトソースなど色の濃い食べ物
- ぶどう、ブルーベリー など
白くならない歯がある
ホワイトニングを行なっても効果が現れない歯があります。
白くしたい部位に、次のような歯がある場合には、別の処置での対応が必要になります。
失活歯
失活歯とは、神経が死んでしまった歯の事です。
虫歯で神経を取る治療した場合や、外傷などで歯の神経が死んでしまった場合は、ホワイトニングで歯の色を白くする事はできません。
歯の内部に漂白剤を入れて歯を白くする「ウォーキングブリーチ」という方法が有効な場合もあります。
テトラサイクリン歯
テトラサイクリン歯とは、歯の形成時期(永久歯の場合は0歳〜8歳頃)にテトラサイクリン系抗生物質を投与された場合に起こる、生まれつきの歯の変色です。
グレー系統、ブラウン系統、イエロー系統があり、くすんだような暗い色味になります。
左右対称の縞模様も特徴です。
テトラサイクリン歯は、軽度から重度の歯の変色があります。
軽度の変色であれば、通常よりも効果が現れにくいですが、ホワイトニングが可能です。
しかし、重度の変色の場合は、ホワイトニングの効果はほとんど望めません。
白い人工歯(被せ物・ラミネートベニア)を入れるなど、別の処置での対応が必要です。
人工歯
ホワイトニングは、天然の歯に対して有効な施術です。
被せ物や詰め物など、人工物が入っている場合、その部分は白くなりません。
部分的に白いプラスチックの詰め物をしている場合には、ホワイトニングをした後、白くなった歯の色に合わせて詰め物をやり換えるのが良いでしょう。
ホワイトニングを受けられない人がいる
ホワイトニングは、全ての人が施術を受けられるわけではありません。
持病や身体の状態、歯の状態によって、受けられない場合があります。
無カタラーゼ症の方
ホワイトニングの絶対禁忌です。
無カタラーゼ症とは、「カタラーゼ」という「過酸化水素」を分解する酵素を持っていない病気です。
ホワイトニングでは、過酸化水素を用いますので、絶対にホワイトニングを行なってはいけません。
妊娠中、授乳中の方
妊娠中、授乳中の方は、胎児や赤ちゃんへの影響を考え、施術を行う事はできません。
危険性が報告されている訳ではありませんが、安全性も確認できていないのが現状です。
妊娠中、授乳中は、問題が起きる可能性がある事はできるだけ避けた方が良いと言えます。
光過敏症の方
オフィスホワイトニングは、薬剤の反応を促進するために光照射を行います。
光過敏症の方は、光照射を行うオフィスホワイトニングは避けた方が良いでしょう。
光照射が無い、ホームホワイトニングであれば、施術が可能なので、希望する場合は歯科医院に相談してみましょう。
虫歯、歯周病、知覚過敏がある方
虫歯や歯周病、知覚過敏がある方は、その程度によっては、ホワイトニングを受けられない事があります。
薬剤がしみて痛みが出る可能性や、歯を傷める可能性があります。
治療してからホワイトニングを行うのが良いでしょう。
生まれつき、歯の質が弱い「エナメル質形成不全」の場合も、程度によっては施術を行う事ができません。
未成年、もしくは14歳以下
14歳以下の方は、ホワイトニングが歯の成長に悪い影響を及ぼす可能性があるので、施術はできません。
歯科医院によって異なりますが、未成年への施術を行っていない所も多いです。
14歳以上であれば可能な場合もありますが、保護者の同意が必須です。
まとめ
ホワイトニングは、歯を美しく白くする事ができる魅力的な施術方法ですが、効果には個人差があるなど、デメリットも存在します。
ホワイトニングをやっても効果が見込めない場合や、ホワイトニングを行ってはいけない場合もあります。
ホワイトニングで満足のいく白さを手に入れるためには、事前に自分の希望をしっかりと歯科医師に伝えるようにし、デメリットを踏まえた上で、自分に合った方法を選択する事が大切です。