出っ歯を矯正で治したい!抜歯の必要性や費用など調べてみた。

出っ歯で見た目が気になって、矯正をしたいと悩んでいる方は少なくないかと思います。しかし、矯正はどのような治療方法で、どのくらいの期間がかかり、どのくらいの費用がかかるのかなど様々な疑問と不安があるかと思います。今回は、出っ歯の矯正について、出っ歯は治るのか?などについて説明します。

出っ歯とは?

出っ歯とは、いわゆる前歯が不自然に出ている状態のことをいいます。わかりやすく言えば、うさぎやビーバーのような感じで前歯が出ているのが、強調されている見た目のことです。出っ歯には、大きく2つに分類できます。1つ目は、歯だけが出ている状態。もう1つが横顔が上の顎が下顎にくらべて出ている状態です。これは、骨の形に異常がある場合が多いです。

出っ歯の矯正

出っ歯の矯正治療は、歯だけが出ている場合、いわゆる歯並びに問題がある(歯の大きさと顎の骨の大きさのバランスが合っていないこと)もう1つは、顎の骨に問題ある場合です。顎の骨に問題があるというのは、例えるのならば上顎が異常に出ていることなどをいいます。

歯並びに問題がある場合の矯正

歯並びのみに問題がある場合は、検査、診断をもとに矯正の装置を使って治療して歯並びを改善します。治療法はいくつかあります。現在の矯正治療で2つの方法が主流となっています。

治療方法

ブラケットと呼ばれる歯に直接装置を付けて、そこにワイヤーやゴムを付けてその力を利用して治療する方法(マルチブラケット法)と、マウスピースを使って矯正する方法があります。

費用は?

矯正する期間にもよりますが、マルチブラケット法は50万~100万円(金属が見えないものを使ったり、歯の表面ではなく裏側に付ける方法だとより高額になります。)マウスピースを用いる場合は60万~100万円となっております。(いずれも自費治療となっております。)

期間は?

歯並びの状態にもよりますが、前歯だけの問題であれば1年~1年半、前歯だけの問題ではない場合であれば、2年~3年程度かかります。

骨の状態に問題がある場合の矯正

骨に問題がある場合は、子供の時期(2次成長期前)に行う治療方法と、大人になってからの治療方法が異なります。

治療方法

こどもの場合

子供の場合、顎の成長をコントロールして治療することもありますが、うまく効果が出ない場合も。口で呼吸する癖(口呼吸癖)がある場合、鼻で呼吸出来るようにするだけでも出っ歯が改善できることもあります。

おとなの場合

大人の出っ歯で骨に問題がある場合、外科的に骨を切り取って出っ歯を改善する手術があります。その後正しく歯並びを整える矯正治療が必要とする場合があります。

費用は?

子供の場合、20万~30万円(その後矯正が必要になる場合は別途費用が必要になります。)

大人の場合、顎変形症(出っ歯は上顎前突症という病気です)という病気であると認められる場合、保険適応となります。費用は、24万円前後かかります。

期間は?

子供の場合、成長コントロールに数年かかり、その後の矯正治療でまた数年と、かなりの時間がかかります。顎に異常がある場合、子供のうちに歯科医位に相談することは大事ですが、治療期間はかなり長くなります。

大人の場合、手術後の経過などを見る期間を含めて、6か月~1年かかります。その後、術後矯正が必要な場合は、さらに12年かかります。

矯正治療の流れ

相談

・どのようなことで悩んでいるのか?

・どのようなことで困っているのか?

・どのような治療を希望しているのか?

・期間や費用は?

などのことをしっかり矯正の専門医と話し合います。

検査

1、医師の説明を理解し、納得する

2、歯型どり

3、レントゲンの撮影

4、横顔や正面、口の中の状態を撮影(主にデジカメで)

診断

検査で得られた情報を元に、分析、診断し、どのような装置で、どのくらいの期間、どのくらいの費用がかかるかについて説明します。

治療

診断で説明したことに対して、同意が得られたら治療を開始していきます。

治療後のケア

矯正して、出っ歯などの歯並びが改善して、治療が終了した後に、歯並びが元に戻らないようにするために、歯にワイヤーをつけたり、マウスピースや保定装置と呼ばれる器具を使います。

出っ歯にインビザラインは使えるのか?

インビザラインとは?

インビザラインとは、現在の歯並びをもとにコンピューターでシミュレーションして、将来的に期待できる歯並びをつくります。その歯並びになるようにマウスピースを使って矯正していきます。最近の矯正治療の主流になりつつある矯正方法です。

インビザラインの限界

インビザラインは全ての歯並びに適応できるわけではありません。原則的に、前歯の矯正治療をメインで行うための治療方法です。とくに骨に問題がある場合や、非常に悪い歯並びや、上下の前歯に隙間が出来ているような歯並びは、インビザラインでの治療は難しいです。

インビザラインとワイヤー矯正

インビザラインでの矯正治療が難しい場合は、ワイヤーを用いたマルチブラケット法などの矯正をした後に、インビザラインで最終的な矯正を行うことがあります。

費用は?

90万~100万円ほどかかります。

期間は?

歯並びの程度によりますが、半年~2年半くらいかかります。

出っ歯は自力で治せるのか?

矯正治療は非常に高い治療方法です。そのため、歯科医院に行かないでどうにか治す方法はないのか?と思う方も少なくないかと思います。必ずしも出っ歯が改善できるかは不明な所もありますが、改善する可能性がする方法について説明します。

割り箸を使えば治る?

割り箸を唇で抑えて口の周りの筋肉を鍛え、日常的に口を閉じることができるようにする方法はよく見かけますが、口の周りの筋肉を鍛えても出っ歯は治りません。歯が引っ込むスペースが横にあれば、そもそも出っ歯にならないからです。

指で押せば治る?

子供の成長期に上の顎を指で押さえて、顎の成長を抑えて出っ歯にならないようにする方法もよく見かけますが、指で押しても治ることはありません。

癖を治す

指しゃぶりや口で呼吸するような癖を子供の頃にさせないようにします。

出っ歯は治らない?

出っ歯は、骨の問題と歯並びの問題で生じます。そして、一度出っ歯になると自然に治ることはありません。また、矯正治療でも治りやすい出っ歯と治りづらい出っ歯があります。

治りづらい出っ歯

治りづらい出っ歯は、上の顎が出過ぎていて、下の顎が凹んでいるような場合はかなり難しい治療となります。また、開咬という前歯に空間ができる噛み合わせの矯正の治療は難しいです。

治りやすい出っ歯

前歯のみの出っ歯は比較的早く治すことができます。

矯正治療を安くする方法

矯正治療を安くする方法は、正直ないといってもいいでしょう。しかし、長期的な視野で見ると出っ歯で歯磨きが上手に出来なくて歯周病になって、歯が抜けてインプラントをするなどを考えれば、矯正治療を行う事の方が安くなるかもしれません。

お金がない場合

今すぐにお金が用意できない場合、デンタルローンを用いると良いでしょう。通常のローンに比べると診査が通りやすく、金利も比較的低いので気軽に検討できるかと思います。

医療費控除

矯正治療は医療費控除の対象です。世帯の医療費の総額が10万円を超えれば、確定申告時に申請するとある一定の金額が戻ってきます。

まとめ

出っ歯の方が80歳になったとき、通常の歯並びの方に比べると、20本歯がある方の確率は半分以上悪いそうです。将来的な歯の健康を考えると、出っ歯は治したほうが良いかもしれません。。しかし、自然に出っ歯は治ることはなく、また、自分で治すことは非常に難しいです。矯正治療の専門医と相談して十分納得し、理解した上で治療をして笑顔が素敵な日常を送れるようにしましょう。

【 監修 】

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