
口元がお顔の印象に与える影響は非常に大きいです。
口元をマスクで隠したお顔と、そうでないお顔を見比べると、わかりやすいでしょう。
そのため、口元の表情にコンプレックスを感じると、非常に辛いものがあり、無意識に手で口元を隠してしまったり、人前で笑うことすら憚られてしまったりすることもあります。
ですが、一言で口元のコンプレックスといっても、その症状は非常に多岐にわたるので、簡単には言い表すことはできません。
そこで、今回は口や歯に関わるさまざまなコンプレックスについて解説します。
Contents
口元に現れるコンプレックス
口元にコンプレックスを感じる原因には、口臭やガミースマイルが代表的です。
口臭によるコンプレックス
口臭が気になり、それを原因にコンプレックスを感じてしまう人は意外と多いです。
口臭の原因はいろいろですが、多いのが歯周病やむし歯といったお口の病気によるもので、その他、糖尿病や腎臓病などの内科的な病気によるものがあります。
しかし、中には口臭はしていないのに、人の仕草などから、口臭を発していると勘違いして口臭に悩んでいる人もいる自臭症という病気の人もいます。
ですが、最も多いのは、生理的口臭という口臭です。食後の口臭や朝起きた時の口臭などが当てはまります。
生理的口臭は、正常な口臭なので治療の必要性はありません。
口臭が気になる方は、歯科、もしくは口臭外来を受診して相談してみてください。
ガミースマイルによるコンプレックス
ガミースマイルとは、笑った時に歯茎が見える状態のことです。
ガミースマイルは、歯の長さや歯の生えている位置、唇の形などに原因があります。
ガミースマイルを気にするあまり、人前で思いっきり笑えないなどのコンプレックスを感じる方がいます。
ガミースマイルを治す治療法はありますが、方法はガミースマイルの原因によってさまざまです。
木になる方は、一度歯科医院を受診して相談されるといいでしょう。
歯並びによるコンプレックス
歯並びの悪さも、他人と比べてコンプレックスに感じる要素の一つです。
一言で歯並びの悪さといっても、千差万別で実にいろいろな症状があります。
ですが、歯並びの異常によるコンプレックスの多くは、矯正歯科治療で改善させることができます。
すきっ歯によるコンプレックス
すきっ歯とは、正式には空隙歯列(くうげきしれつ)と言い、文字通り歯と歯の間に隙間が生じている歯並びのことです。
特に前歯の真ん中に生じた隙間を指して、正中離開(せいちゅうりかい)といいます。
すきっ歯になる原因としては、歯の大きさと顎の骨のバランスが悪く顎の方が相対的に大きい、歯の数が足りていない、歯そのものが小ぶりであるなどの歯や骨格によるものや、舌を前に出すなどの舌の癖などが挙げられます。
出っ歯によるコンプレックス
正式には上顎前突症(じょうがくぜんとつしょう)と言います。
上顎が下顎よりも前に出ている状態で、出っ歯といえば前歯だけのイメージですが、奥歯の噛み合わせもセットで前に出ていることも珍しくありません。
この原因としては、遺伝的な影響を受けて生じている場合もありますが、後天的にも生じることはあり、その場合の原因には、指しゃぶりや唇や爪を噛む癖、口呼吸などが挙げられます。
受け口によるコンプレックス
医学的には下顎前突症(かがくぜんとつしょう)といい、上顎よりも下顎が前に出ている状態です。
本来は上顎の方が出ているべきなので、反対の噛み合わせという意味で反対咬合ともよばれます。
この原因も上顎前突症と同じく、遺伝性の原因に加えて、指しゃぶりや唇を噛む、舌を前に出す癖などの後天的な原因があります。
乱杭歯によるコンプレックス
医学的には叢生(そうせい)とよび、歯並びがデコボコとしたり、重なり合ったりした状態です。この原因は、歯の大きさと顎の骨のバランスが取れていないことです。
顎のサイズに対して、相対的に歯の大きさが大きい場合、歯がきちんと並ぶスペースが足りなくなります。
結果、歯がきれいに並ばず、歯のきれいな並びからはみ出してしまうことによって起こります。
八重歯によるコンプレックス
八重歯は、上顎の犬歯が歯並びのラインに並ばずに、外側にはみ出した状態で、これも叢生の一種です。
我が国では、八重歯はかわいいというイメージがありますが、欧米諸国ではあまり良いイメージでは捉えられないようです。
開咬によるコンプレックス
開咬とは、上下の歯を噛み合わせた時に、前歯同士がかみ合わず、開いてしまう状態のことです。
開咬を引き起こす原因には、遺伝という先天的な原因から、舌を前に突出する癖や、唇を噛む癖、指をしゃぶる癖、口呼吸をする癖などの後天的な原因までさまざまです。
歯に現れるコンプレックス
歯そのものにも、他の人の歯と比べてコンプレックスを感じざるを得ない状態になっている方がいます。
歯の黄ばみによるコンプレックス
歯は、白く輝いているのが理想的な色具合といえます。
ですが、年とともにどうしても歯の色は少しずつ黄ばんできます。歯の黄ばみを生じさせる原因として多いのは、食べ物や飲み物です。
カレーライスやキムチ、コーヒーやワイン、緑茶などの色素の多い飲食物は、歯の表面に着色汚れを生じさせる原因となります。
また、歯そのものが、加齢的な影響を受けて、黄色味がかってくることもあります。
着色汚れなら、歯科医院で歯のクリーニングを受けるときれいになります。
歯そのものが黄色味がかってきているのなら、ホワイトニングを受けるときれいになるでしょう。
歯のヤニによるコンプレックス
タバコに含まれるタールが、歯の表面にこびりついたものが、歯のヤニです。
歯のヤニは、こげ茶色をしていて非常に目立つ上に、独特の悪臭を発しています。
しかも、非常に強くこびりついているので、歯科医院で専用の器械を使ってもなかなか取り除くのは困難です。一番の対処法は、禁煙です。
ですが、タバコには依存性があり、禁煙するのは困難です。そこで、ニコチンガムなどの禁煙補助剤を使って、禁煙にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
また自分自身の努力で禁煙に挑戦するのが難しい場合は、病院などの医療機関にある禁煙外来を受診することをおすすめします。
むし歯によるコンプレックス
むし歯になると、歯の色が変色してきます。初期の段階では、濃い白色の斑点として、歯の表面に現れます。
この段階を脱灰といい、歯をていねいに磨いてきれいにしていれば、唾液の作用で自然に治ることもあります。
脱灰から進むと、薄い茶色の色模様に変化します。
ここに至ると自然に治ることはまずありません。
そして、むし歯の進行に伴って、濃い茶色、黒色とどんどん色が変化していきます。
むし歯による変色に対しては、歯科医院でむし歯治療を受けることが基本です。
症状が進行する前に、早めに治してもらいましょう。
歯が抜けていることによるコンプレックス
歯は、むし歯、歯周病、外傷などいろいろな原因で失ってしまいます。
歯が抜けてしまいますと、その部分は影になりますので黒くなってしまいますし、何より歯抜けの状態は、老け顔に見えてしまいますので、前歯だけに限らず見た目にもよくないです。
残念ながら永久歯を失ってしまうと、その後には二度と歯は生えて来ません。
歯が抜けてしまった後は、歯科医院にて、ブリッジというかぶせ物や入れ歯、保険診療が使えないので高額になりますが、インプラントなどの方法によって失われた部分の回復を図らなくてはなりません。
まとめ
今回は、口や歯のコンプレックスと、その対処法を紹介しました。
口や歯のコンプレックスの多くは対処法が確立されています。
そこでコンプレックスの原因に対して適切な対処を行って解消し、素敵な笑顔を取り戻しましょう。