
ホワイトニングを行うと、バンディングと言われる白い帯状の色ムラができる事があります。
せっかくホワイトニングをするなら、きれいな色の歯にしたいですよね?
もし、バンディングができてしまったら、どのように対処したら良いのでしょうか?
今回は、「バンディングの対処方法」について詳しく解説した後、バンディングと似たような色ムラになりやすい「ホワイトスポット」についても触れていきます。
Contents
バンディングの正体
バンディングとは、ホワイトニング後に歯の表面にあらわれる白い帯状の色ムラです。
多くの方が、もともと歯の表面に、薄い縞模様があります。
バンディングは、歯の表面にもともとあった縞模様が、ホワイトニングによって、強調されたものです。
ホワイトニング薬剤は、白い部分により強く反応するため、歯の白い部分はより白くなり強調され、縞模様がはっきりと見えるようになってしまうのです。
ホワイトニング後のバンディングの出方には個人差があり、顕著に出る方もいれば、出ない方もいます。
1回の施術で急激に白くする「オフィスホワイトニング」直後に、鮮明にあらわれる事が多いです。
バンディングの対処方法
ホワイトニング後にバンディングができてしまった場合、対処方法は2つです。
- 経過をみること
- ホームホワイトニングを行うこと
それぞれについて解説していきます。
経過をみる
バンディングは、ホワイトニング直後の一次的な過剰反応なので、ほとんどの場合は時間の経過と共に目立たくなってきます。ホワイトニング終了後1〜2週間程度で消失することが多いです。
但し、バンディングの程度にも個人差がありますので、全てのケースにおいて、時間の経過と共に目立たなくなる訳ではありません。
ホームホワイトニングを行う
バンディングを早く治したいという時、なかなか目立たなくなってこない時は、ホームホワイトニングを行うのが効果的です。
ホームホワイトニングを行うことで、より早く均一な白さにすることができます。
ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングと併用することで、より歯を白くし、白さを長く維持する事ができます。
バンディング対策だけでなく、「とことん白くしたい方」「白さを長く維持したい方」にもおすすめです。
テトラサイクリン歯の場合
もともとの歯の色ムラが大きい「テトラサイクリン歯」に、バンディングがあらわれた場合、通常の対処方法では難しいことがあります。
テトラサイクリン歯とは
永久歯の形成時期である出生直後から8歳くらいまでの期間に、テトラサイクリン系抗生物質を服用したことで起こる生まれつきの歯の変色です。
黄色・オレンジ色・茶色でグレーがかったような色味をしていて、左右対称の縞模様が特徴です。
テトラサイクリン歯は、ホワイトニングを行っても、通常の歯のような効果はあらわれにくくなります。重度の場合は、ほとんど効果は望めません。
軽度の場合には、オフィスホワイトニングを繰り返すか、ホームホワイトニングを持続して行う事で、効果があらわれてくる場合があります。
テトラサイクリン歯のバンディングの対処方法
テトラサイクリン歯は、もともと縞模様に着色していることが多いため、ホワイトニング後に縞模様が特に目立つようになることが多いです。
テトラサイクリン歯の根元の着色や縞模様の色ムラは、経過をみてもなかなか均一な色になりません。
テトラサイクリン歯のホワイトニング後のバンディングには、ホームホワイトニングが効果的です。
長期間継続してホームホワイトニングを行うことで、ある程度色が改善することができます。
テトラサイクリン歯の場合には、ホワイトニング効果・ホワイトニング後のバンディングの状態に個人差があるので、事前に歯科医師とよく相談してから、ホワイトニングを行いましょう。
バンディングを事前に予測する
歯科医師の診査により、ホワイトニング施術前に、バンディングができやすいかを予測することができます。
もともと歯の表面の縞模様や色ムラが顕著な方は、バンディングがはっきりと出やすくなります。
あらかじめバンディングを予測する事で、ホワイトニング後に慌てずに対処する事ができます。
例えば、バンディングがあらわれる可能性が高い場合には、あらかじめホームホワイトニングにするか、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法を検討する事もできます。
施術前に歯科医師によく相談しておくと良いでしょう。
ホワイトスポット
バンディングと同様に、ホワイトニング後にあらわれる色ムラに「ホワイトスポット」によるものがあります。
ホワイトスポットの特徴・ホワイトニングの影響について解説します。
ホワイトスポットの特徴
ホワイトスポットとは、歯の表面にまだらにできる白斑で、もともとある人とない人がいます。
歯にできる“シミ”のようなものだと想像するとわかりやすいです。
ホワイトスポットの主な原因は次の2つです。
- エナメル質形成不全
- 初期虫歯
それぞれの解説は以下のとおりです。
エナメル質形成不全
永久歯が歯ぐきの中で作られている段階で、何らかの原因により、エナメル質が完全にできずに、そのまま生えてきた状態で、歯の表面が白濁しているものです。
原因をはっきりと特定する事は難しいです。
重度の場合には、黄色〜褐色になる事もありますが、ほとんどが軽いもので「ホワイトスポット」のような状態であらわれる事が多いです。
初期虫歯
歯の表面が酸にさらされると、エナメル質からカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出す「脱灰」を起こし、いわゆる初期虫歯の状態になります。
脱灰を起こすと、歯の表面は白濁したようになり、ホワイトスポットの状態になる事があります。
ホワイトニングの影響
ホワイトニングは、ホワイトスポットに対して、正反対の2つの影響があります。
- ホワイトスポットを目立たなくする
- ホワイトスポットがより目立つようになってしまう
それぞれについて詳しく解説します。
ホワイトスポットを目立たなくする
もともとホワイトスポットが目立つ場合、ホワイトニングを行うと、 ホワイトスポット周囲の歯質が白くなり、ホワイトスポットとの色の差を縮めて目立たなくする事が可能です。
ホワイトスポットがより目立つようになってしまう
ホワイトニングを行なった後、ホワイトスポットがより強調されてしまう場合があります。
数時間〜1週間程度は、目立ってしまう事が多いですが、徐々に目立たなくなってくる事がほとんどなので、しばらくは様子をみるのが良いでしょう。
ホームホワイトニングを継続して行う事で、ホワイトスポットが目立たなくなり、ムラの無い仕上がりになってくる場合も多いです。
まとめ
ホワイトニングを行うと「バンディング」という色ムラができる事があります。
バンディングの出方には個人差がありますが、対処方法は以下の2つです。
- 経過をみる
- ホームホワイトニングを行う
ほとんどの場合、施術後1週間〜2週間経過すれば、バンディングは消失するか目立たなくなります。
まずは慌てず、経過をみるようにしましょう。
ホームホワイトニングを行うと、より早く均一な白さにする事ができます。
なお、テトラサイクリン歯のホワイトニングでバンディングがあらわれた場合には、なかなか色が均一になりません。
歯の質は人それぞれ違い、色ムラのできやすさにも個人差があります。
歯科医師の診査により、ホワイトニング施術前に、バンディングができやすいかを予測する事ができます。
ホワイトニング後に慌てないためにも、事前によく相談し、納得してから、施術を行うのが良いでしょう。